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小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower10

「礼!」 「碧様」  礼は深々と頭を下げた。 「こちらへ。私の後ろへ来ておくれ」  碧は笑顔で後ろを向いて、礼を自分の斜め後ろへと導いた。そこには席が用意してあった。 「退屈な儀式が終わって、これからは音楽や舞が始まるわ。楽しみね」  碧妃...

GoProを買いました

この度GoProを買いました。これです! BLACK7です。 カメラに詳しくなく、好奇心と費用対効果を天秤にかけて悩んだ末に私に何か楽しみを与えてくれるのではないかと思い購入しました。 しかし、このようなメカを買って、使いこなせるか不安です...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower9

月の宴、当日。  朝から、岩城邸は落ちつかない。当主の住まうこの邸に一族が集まっているようで、本殿は賑わっている。実言と礼の離れの邸にまで人々の声は聞こえてきて、大勢が集まっている様子がうかがえた。  礼は自分の部屋で過ごしていると、本殿に...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower8

梅雨も終わる頃、碧から来て欲しいとの文が届いた。礼は翌日に準備をして後宮に向かった。今日も耳丸が付き添った。 後宮に上がる手続きをして、礼は一人で碧の部屋に向かった。 「礼。よく来てくれました」  部屋に入ると、碧はにっこりと笑い、明るい声...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower7

相変わらず、耳丸の視線は厳しい。礼は耳丸に好かれたいとは思わないが、苦々しげな視線をむけるのはやめてもらいたい。  実言は耳丸の様子に気づいて、礼に尋ねてきた。 「礼、耳丸とはどうだい?」  実言に続いて礼も、もう寝ようと寝台の上に上がった...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower6

碧は、幼い時からその容貌で人を惹きつけてきた。園栄は姪のその美貌にいち早く目をつけ、親を差し置いてその将来を決めてしまった。碧の父親である河奈麿も異論はないのだが。  わが娘が大王の御子をなし、その御子が次の大王になることはどれほど素晴らし...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower5

礼は同時期に実言から碧妃とそして耳丸に引き合わされた。 碧妃とは体調管理を仰せつかっているということではあるが女同士の日常の話が楽しくて、地位の違いはあるものの心が通じるものがあった。  逆に、耳丸とは相容れないものがあった。  耳丸は実言...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower4

礼が一人で碧妃の元に通う初めての日。普段は畑仕事で汚れてもいい格好をしているが、今日は後宮にあがるのだからと衣装には気を使った。眼帯は目立たないように髪の色に近い墨色のものをつけて、薄色の袍に紺の裳をつけた。それらが控えめな色だから、背子は...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower3

十二月に入り寒い日が続いた。雪が降り、礼も久しぶりの都の冬が身にしみたが、実言は仕事による遠出もなく、多くの時間を二人一緒に過ごした。  そして、新年を迎えた。  岩城家の男たちは宮中行事に出席するのに慌ただしく過ごしていた。礼も、夫婦にな...
小説 wildflower

Infinity 第二部 wildflower2

秋も深まった十一月のはじめから、実言は半月ほど都の外へ遠征に行ってしまった。こんなに離れるのは久しぶりなので、実言が出発の朝に名残惜しそうに礼にまとわりついていた。 「本当に仲のよろしいことですわね」  嫌味ではなく、本当に感心して、縫は言...
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