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小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章29

蓮は帰る道すがら伊緒理の言った覚悟の真意を考えた。 ここに来て自分の心は静かにならず、石を投げられて波紋が起こったような状態だ。 邸に戻って部屋の片付けをしていても、手は止まってぼーと外を見てしまう。 次に七条に行くときはもう五条に今までの...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章28

蓮は自分の部屋の整理をしていた。 棚に置いている箱を下ろして蓋を開けて、七条の邸に持って行くものと五条に置いて行くものを分けている。 この作業をするのはこれで二度目だ。 岩城一族だから邸の中に一級品の調度が山のようにあると思われているが、五...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章27

桂たちは伊佐の手前の松尾という土地に落ち着いた。 桂の周りには斎王に仕えるために群行で都から桂と一緒にここまで来た者たちとこの地で斎王の世話をする者たちなど仕える人は足りているのだが、桂は実津瀬を手放さない。 松尾に着いた翌日に実津瀬は桂に...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章26

秋風が吹く心地よい夜だった。「遅くなりました」 自分の部屋にいた珊は夕餉の時間に少し遅れて家族が集う広間に入った。 そこには父母と離れから来た芹と淳奈がいるだけだった。「あれ……姉様はいらっしゃらないのですか?」 兄の実津瀬は伊佐に行ったま...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章25

伊緒理の五条訪問の後、蓮はすぐに父の実言を通して典薬寮に出仕の辞退を申し出た。典薬寮の長官は惜しみつつも、岩城家の娘に長く下働きのようなことをさせるわけにはいかないと蓮の貢献に感謝して承諾した。 夏も終わる頃、最後の典薬寮への出仕となった。...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章24

それから、次の典薬寮への出仕を終えた蓮はお供の鋳流巳を連れて五条の邸に戻ってきた時、五条の正門をくぐるとこちらに向かって歩いてくる大きな男が見えた。 蓮はそれが誰だかすぐにわかった。 景之亮である。 景之亮も蓮に気づいて立ち止まった。 先に...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章23

蓮が次に典薬寮に出仕して、宮廷で働く者たちの体の不調の症状が書かれた板を見ながら薬草を調合している時に、いつものように伊緒理が現れた。「伊緒理殿、この腹が下るという症状にはどのような薬がいいでしょうか」 すぐに見習いの女官が尋ねた。「ああ、...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章22

実津瀬を伊佐に送り出した翌日。 蓮は典薬寮に出仕した。兄妹が五条からいなくなってしまって寂しい気持ちだが、その悲しみの中に居続けてはいられない。 典薬寮ではいつものように体の不調を訴えてきた者から話を聞いて薬草を調合した。その日は病人が少な...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章21

翌日は前日が雨だったことが嘘と思うほどに晴れ渡って青い空が広がり、群行一行は阿保から川久知に向かって旅立った。 輿に屋根が着いているといっても、今日はよく日が照って桂は顔を顰めて、時折手に持っている扇子で風を送っている。 空は晴れているが道...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第九章20

都を出た斎王の群行は、最初の宿泊地である都毛に向かった。 天候に恵まれすぎて日が照りつけ、暑そうな桂に従者が傘を差し掛けて影を作った。 すぐ後ろについている実津瀬も頭を覆う帽子の間からこめかみへと汗が流れ落ちた。 桂の衣装は豪華である分生地...
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