小説 STAY(STAY DOLD)

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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第一章6

朝に宮廷に出仕して、それが終わると舞の練習をする。 それがここ最近の実津瀬の日常であった。 実津瀬が夏の宴に舞うことは恒例になった。 実津瀬が完成させた舞は五曲ある。相棒と呼ぶべき、宮廷の楽団に所属する楽人の淡路と音楽を奏でる楽団とでこの夏...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第一章5

夜が更けると寒さが一段と強まった気がする。芹は自分たちの寝支度にとりかかり、編に温石を用意するように言いつけた。 遅くなるが必ず帰ると言った実津瀬は、この冷えた夜の中を帰って来るのだがその体も冷え切っているだろう。 部屋を暖め、着替えを用意...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第一章4

厳かな雰囲気の中どんな舞が見られるのかしら、と芹は単純に楽しむ気持ちより、夫の舞を観る緊張が先に立っている。 笙の音が聞こえて来た。それに呼応するように笛の音が加わる。太鼓の音が間隔をあけて規則的に入る。いつの間にか琵琶の音が追加されていた...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第一章3

今日は一族総出で実津瀬の舞を観に行くのだ。 礼と榧は車に乗って、蓮と芹は歩いて翔丘殿に向かった。多くの従者、侍女を従えているので、大きな集団になる。他の貴族たちも同じように車を使って来るので、行きしなにその集団が出会ってしまうと大変だ。どち...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第一章2

新年の準備に邸全体が忙しくしている時、実津瀬は大王の離宮である翔丘殿で行われる宴で舞を披露することになった、と告げてきた。「帰ってきたら、父上が呼んでいるというので、伺ったら梅見の宴に舞を舞うように依頼があったとのことだった」 聞いている芹...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第一章1

「淳奈(じゅんな)!淳奈!どこに行ったの?出ておいで!」 小さな淳奈の後ろ姿はしっかりと見えているが、隠れた自分を見つけてもらうのが楽しい淳奈を思って、芹は声を掛けた。「淳奈?淳奈?」 低木の後ろに隠れた淳奈を追いかけて、名を呼ぶ。 母の声...
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