小説 STAY(STAY DOLD)

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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章15

「さすがは、岩城一族でいらっしゃる。多様な才能をお持ちだ。臣下の中でも舞楽、管弦が好きな者は多くいますが、あのような舞を舞う者がどれだけいるかといったら、それは、皆無。印象深い舞でした」  身なりを整えて宴会の席に着いた実津瀬に、隣に座って...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章14

ぽんっと、右肩に手を置かれて朱鷺世は顔を上げた。  そこには雅楽寮の長官である麻奈見が立っていた。 「よかったよ」  麻奈見はそう言ったが、朱鷺世は顔を両ひざの上に載せた腕に額を押し付けて下を向いた。 「着替えよう。夏といっても、体が冷える...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章13

大王が手を叩くのをやめると、その動きを見て左右の観覧の間の近いところから拍手は止んでいく。そこで、桂が立ちあがった。 「大王、いかがだったでしょうか」 「面白かった!よいものを見せてもらった」 「ありがたいお言葉。私も、二人の舞に感動しまし...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章12

朱鷺世は観覧の間のざわつきが止まないな、と舞台の立ち位置に移動しながら思った。  朱鷺世が舞台に進み出たところから、朱鷺世の舞は始まっている。  皆がまだ朱鷺世に注目できていないが、朱鷺世は気にしないようにと自分の気持ちに言い聞かせた。  ...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章11

桂は椅子から立ち上がると、左隣りにいらっしゃる大王に向かって話し始めた。 「大王、今宵、月の宴が開催できますこと、誠に喜ばしく、お祝い申し上げます。そして、宴の舞について、私のわがままをきいていただき、ありがとうございます。舞台に上がる舞手...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章10

耳元で人の足音がして、朱鷺世は目を覚ました。  舞う直前まで寝転がっていられるほど、図太い心の持ち主ではない。まして、周りがこんなに騒がしいのに、寝たふりもできない。  朱鷺世は上体を起こした。  自分の周りに置いてあった楽器の移動が始まっ...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章9

「兄様!」  一族はまだ翔丘殿には来ていないかな、と思いながらも観覧の間に向かった実津瀬の前に弟の宗清が現れて、元気に声を掛けて来た。 「宗清、みんなは?」 「もう、着いています」  宗清が廊下から部屋の中に入ると、子守の苗の膝に座っていた...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章8

朝、目が覚めると、隣で寝ている芹は目覚めていて、こちらを見ていた。 「……目が覚めていたのか。黙って見ているなんて人が悪い」  芹は衾の端を引き寄せて口元を隠し、くすくすっと笑って。 「いつもあなたがやっていることです」  と言った。  そ...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章7

桂は、月の宴に雨が降らないようにと、前日に巫女と共に祈りを捧げた。  いつもなら、雨を降らせてほしいと祈りを捧げるのに、宴の時はその反対を祈るなんてつくづく自分は勝手なものだ、と桂は思った。  桂の祈りが通じたのか宴の日の朝、桂の頭上には青...
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New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章6

「朱鷺世、今日は早く休めよ」  先ほど、雅楽寮の長官、麻奈見から言われた言葉を、稽古場から先に立ち去る先輩舞手の淡路にも言われた。  朱鷺世は頷いたが、すぐに寝床部屋には行かなかった。  誰にも気づかれないように、庭の奥を通って、侍女たちの...
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