2025-03

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小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章21

「蓮しゃま」 蓮が離れの部屋に入ると、父の腕に抱き抱えられていた淳奈は手を前に出して蓮の元に行こうとした。 実津瀬は淳奈を下に下ろすと、淳奈は庇の間の蓮をめがけて一目散に走った。前に手を広げてかけて来た淳奈を蓮は脇の下に手を入れて抱き上げた...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章20

「痛っ」 桂の小さな叫びに、周りにいた三人の侍女はびっくりして振り向いた。 椅子に座った桂が自分の指を真っ赤な唇に当てて吸っていた。「桂様、指を」 侍女の朱が近づいたが。「大丈夫だよ。少し手元が狂っただけ」 そう言って、唇から指を離し、再び...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章19

藍の気持ちが落ち着いた頃に侍女の朱が入ってきた。 蓮は持ってきた袋を朱に渡して、中の薬草を煎じるように言った。程なくして朱は手に薬湯を載せた盆を持って他の侍女たちを連れて戻ってきた。「藍様、どうぞ」 藍は両手で椀を持ち上げると、ゆっくりとそ...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章18

実津瀬の苦悩は、朱鷺世の苦悩でもあった。 実津瀬にも朱鷺世にも麻奈見と淡路が付いて、一人舞の構想を一緒に考えた。そこで、朱鷺世は教えられるまま一人舞を舞っていたが、細部については。「朱鷺世が考えるんだ」 と麻奈見に突き放されてしまった。「二...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第七章17

夜明けに実津瀬は佐保藁の宮を出て、本家に向かった。 眠っている桂の隣で体を起こしたまま、一睡もせず夜を過ごした。逆に桂は一度も起きることがなかった。 自分が桂を部屋に運んでいる間に他の五人はどうしただろうか、と桂の部屋を出てから思った。 簀...
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