2024-07

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小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第六章4

その川幅いっぱいまでに満ちていた水はどこに行ったのか。川の中央にちょろちょろと水の筋があり、かろうじて水が流れている。魚たちはどこへ行ってしまったのだろうか、前まで見えていた魚の泳ぐ姿も今は見えない。  去は病み上がりの体を押して、山の神、...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第六章3

夕暮れ時、男たちが川の淵に篝火を置いて、川に入って水浴びをする。着ているものを全部脱ぎ捨てて、汗を洗い流すのだった。 「あれ、まだ男の人の声がする」  井が言った。 「今日も暑くて、たくさん汗をかいたわ。水の中に入るのは気持ちいいでしょうね...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第六章2

束蕗原の晩夏。  都も暑かったが、ここ束蕗原も暑い。  都では小さな子たちと水遊びをして涼を取っていたが、ここではいち見習いの身分だから涼を取る暇はない。同じように暑さで弱る植物の世話をし、薬草を作り、怪我人や病人の世話をする。汗が滴り落ち...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第六章1

蓮は同僚の井と夕餉を食べ終えて、食堂の扉の前まで行った。 「雨はどうなったでしょうか?」  後ろを歩く井が言った。 「夕立ね。とてもひどい雨だった」  蓮が答えて、扉を押した。  夕方、急に空が真っ暗になり、雨雲が束蕗原を覆った。そして、ぽ...
小説 STAY(STAY DOLD)

New Romantics 第ニ部STAY(STAY GOLD) 第五章15

「さすがは、岩城一族でいらっしゃる。多様な才能をお持ちだ。臣下の中でも舞楽、管弦が好きな者は多くいますが、あのような舞を舞う者がどれだけいるかといったら、それは、皆無。印象深い舞でした」  身なりを整えて宴会の席に着いた実津瀬に、隣に座って...
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