2024-02

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小説 STAY(STAY DOLD)

【小話】景之亮の結婚 3

翌日、景之亮は夜明けとともに起き、宮廷に上がった。いつも通りに仕事をしたが、仕事が終わっても仕事場に居座っていた。 「鷹取殿、何か?」  手に持った巻物をただただ見つめている景之亮に同僚は不思議に思って声を掛けた。 「いや!これを納めて帰る...
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【小話】景之亮の結婚 2

木の枝から葉が離れて落ちる。足元に落ちた葉が重なり合って溜まっている。  落ち葉を踏むとサッサッと音がする。  叔父にしては無言が続くため、その音がよく聞こえた。  景之亮は仕事を終えて宮廷から下がったところだ。いつもと違うのは叔父と共に歩...
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【小話】景之亮の結婚 1

「いつまで部屋に閉じこもっているつもりだ」  部屋の中でぼんやりとして寝転んでいると、叔父の宇筑が庭に回って来て外から声を掛けた。  面倒な人ではあるが父の亡き後、自分を支えてくれた叔父である。景之亮は大きな体を起こして、簀子縁まで出て行っ...
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