小説 あなた New Romantics 第一部あなた 第三章30 足の痛みは完全には引かないが、いつまでも寝ていられないと実津瀬は、奥の褥を引いた部屋から三方の御簾を上げさせた隣の庇の間まで這って行って、秋の深まった庭の景色を眺めたり、やって来た小さな弟妹と話をしたりとゆったりとその日を過ごした。 小さ... 2022.10.09 小説 あなた