小説 Waiting All Night Infinity 第三部 Waiting All Night119 礼は少ないが花をつけた薔薇の庭の中に一人立っていた。 どんよりとした重苦しい雲が立ち込めて今にも雨が降ってきそうなこの日は、誰も庭には出てこない。 この庭は宮廷の端にあるため、周りを高い築地塀に囲まれている。築地塀には屋根を設えていて、... 2020.10.31 小説 Waiting All Night