小説 Waiting All Night Infinity 第三部 Waiting All Night82 実言が空を睨みつけて念じたことが功を奏したのか、戌刻(午後八時)には雲が出て来た。 「月が隠れます」 実言の代わりに、少し後ろで一緒に空を見上げていた安和也が言った。 「そうだな。願った通りになった」 実言は目を細めた。 「王子に準備を... 2020.08.22 小説 Waiting All Night