小説 Waiting All Night Infinity 第三部 Waiting All Night80 差し出された椀の中には、ほんの少しの粥が入っているが、哀羅王子はそれを全部食べ切るのに苦労していた。礼は粥の汁だけでもすすってもらおうと思うが、哀羅王子は口を閉じて顔を背ける。 礼は、後ろにいた侍女に井戸の水で冷やしていた梨をむいて、哀羅王... 2020.08.17 小説 Waiting All Night