小説 Waiting All Night Infinity 第三部 Waiting All Night56 宮廷内に与えられている自身の館の簀子縁に出て、高欄に体を預けて外を眺めていた春日王子は、朔が向こうから歩いてくる音にすぐには気づかなかった。 「王子?」 何度かの呼びかけで、やっと春日王子は朔の方を振り向いた。 「ああ、すまない。考え事を... 2020.06.29 小説 Waiting All Night