小説 Waiting All Night Infinity 第三部 Waiting All Night34 哀羅王子は足早に陽明門をくぐり、そのままの勢いで我が邸に帰った。三条の西にある父親から受け継いだ邸である。十五年前のあの日までここに住んでいた。 あの日、ここにいては命が危ないと言われて、半信半疑であったが、その男の言葉について都を出た。... 2020.05.14 小説 Waiting All Night