小説 wildflower Infinity 第二部 wildflower18 岩城の邸に戻ると、母屋から離れに向かった。母屋と離れをつなぐ渡り廊下の離れ側で澪が待っていた。 時刻は巳刻(午前十時)になる頃である。「どうかしたのか?」 一目見て、澪の顔色が悪いのがわかる。「はい」 返事をするだけで具体的なことを言わない... 2019.11.05 小説 wildflower