奈良ではたくさんの仏像を見ることができます。仏像好きにはたまらない場所ですね!
今回、秋の奈良で見て来て仏像について書きます。
◆はじめに
私は今書いている小説の勉強として、何度も奈良に旅行に行きますが、そこで何を見ているのかというと、それは主に「仏像」になります。
7~8世紀の人々が何を考えていたのか、それに触れることで、1300年以上前の
人々の生活や思うことを想像していきます。
仏像を見るならやはり奈良です。今回、主眼は正倉院展を観ることでしたが、それ以外にも秋の特別拝観、秘仏の公開がありましたので、今回拝観してきた寺院、仏像をご紹介したいと思います。
1.興福寺 北円堂
奈良には何度も行っていますが、北円堂(国宝)はいつも外から眺めるだけで、その中の仏像に出会うことはできていませんでした。
北円堂は春と秋の期間限定開扉であり、その期間に奈良を訪れる必要がありますが、今までその期間に合わせることができず、この度やっと秋の開扉(11月4日~26日)の時期に行くことができました。
北円堂は鎌倉時代の建物であり、その中にいらっしゃる仏さまたちは弥勒如来座像(国宝・鎌倉時代)、無著菩薩、世親菩薩立像(国宝・鎌倉時代)、四天王立像(国宝・平安時代)です。(脇侍の法苑林菩薩坐像、大妙相菩薩坐像は室町時代作)
奈良にしては新しい仏さまたちかもしませんが、どれも見応えのあるものです。
北円堂のご本尊である弥勒菩薩座像は、運慶晩年の名作と表現されています。運慶は東大寺南大門の両側におわす仁王像を快慶と共に制作した人です。多くの有名な仏像を制作した仏師です。
入口と別の出口となる扉が開け放たれていて、一周360度、ぐるりと移動しながら見ることができます。
八本の柱の内に弥勒如来を中心にその周りの八体の立像、座像が配置されています。安置されている多くの像の中で、やはり心を奪われてしまうのはご本尊である弥勒如来座像です。正面も、回って横顔もしっかりと見ることができました。
2.薬師寺
近鉄橿原線の「西ノ京駅」から数分の場所に薬師寺があり、その北に唐招提寺があります。
薬師寺、唐招提寺ともに堪能しようと思うと結構な時間がかかります。人によることですが、1つのお寺に1~2時間は要すると思います。なので、時間に余裕をもってお参りすることをお勧めします。
今回は、薬師寺に行きました。私の勝手な薬師寺のおすすめをご紹介します。
〈ご紹介① 写経〉
薬師寺には2年前から1年に1度、写経に行っています。
「お写経道場」には道具一式が用意してあり、自身で用意するものはなく、行けば写経ができます。
私は般若心経を写すのに、1時間は要します。学校の授業で書道を習ったくらいなので、いつも下に敷いて書き写すお手本と同じような美しい字が書けず、忸怩たる思いです。
しかし、書いているときは心を安らかに、集中を心掛け、自分の心願を念じます。
写経のご納経料は2,000円です。それで、通常の拝観もできますので、写経が済むと仏像がたくさんある、金堂エリアに行きます。
〈ご紹介② 金堂〉
薬師寺にはたくさんの仏像があります。一つ一つ見ていると時間はあっという間に経っています。
まずは金堂。建物は昭和に再建されたものです。中に入ると、見えてくるのは「薬師三尊」(白鳳時代、国宝)。
中央に薬師如来、向かって右に日光菩薩、左が月光菩薩。とても大きな仏像で、圧倒され、その柔らかな輪郭に目を奪われます。上げた手の、指の関節など、じっくりと見るのが好きです。
薬師如来の真後ろに回ると、台座を間近で見ることができます。
食堂の中にレプリカが置かれていて、四面にどのような絵柄や模様が描かれているかを見ることができます。そこには遠くギリシャ、ペルシャ由来の文様が描かれ、中国の獣神が四面にいる。古代にその土地その土地の特色が伝わり合わさって日本で一つの物に表現されていることはとても面白いです。毎回、この台座はじっくり見ています。
〈ご紹介③ 東塔〉
薬師寺には北と南に拝観受付所があります。今回、私は北の拝観受付所から入りましたが、南の拝観受付所から入ると、すぐに中門があり、そこを通り抜けると東塔、西塔が左右に見えます。東塔は薬師寺創建当時から残る唯一の建物です。2009年(平成21年)から12年かけて初の全面解体大修理が行われました。今は修理された東塔の姿を見ることができます。
この度の改修により1300年前からその塔の一番上にある九輪のその上部にある火焔の形をした「水煙」という装飾は取り換えたとのこと。この水煙には飛天が透かし彫りされており、躍動感のあるその姿に魅入られます(表現って昔も今も変わらないくらいものなんでしょうかね)。
昨年、この水煙が特別公開されおり、運よくその期間に薬師寺にお参りすることができて、飛天を見ることができました。
〈ご紹介④ 東院堂〉
中門から左右に東塔、西塔を囲むように塀が伸びています。その塀があることで、気づかれにくいと思うのですが、東塔側のその塀の後ろに、「東院堂」があります。
この東院堂は鎌倉時代の建物(国宝)です。その中には聖観世音菩薩立像(国宝)が置かれていいます。この仏像は白鳳時代のものです。こちらはそんなに大きな仏像ではないですが、美しいお姿です。堂の中に靴を脱いで入って、そのお姿を見上げています。
〈薬師寺まとめ〉
多くの国宝の建物、仏像のある薬師寺は最初に書いたとおり、時間をかけてじっくりと拝観するお寺と思います。
ご紹介したもの以外にも、多くの施設、宝物があります。どれも見応えがあり、何度行っても感動がありますよ。
◆終わりに
秋の特別開帳に合わせて奈良の仏像を見てきました。
薬師寺は特別開帳ではないですが、白鳳時代の雰囲気を感じられて、何度行っても毎回感動します
◆おまけ(おやつ)
JR奈良駅から春日大社に向かう道の途中にこの奈良のイチゴを使った「大仏イチゴ」さんがあります。
鹿のクッキーが奈良らしいですね。おいしいイチゴ、大福でした。
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みなさんの旅のご参考になれば幸いです。
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